ブックプロジェクト「そのうち届くラブレター」オンライン

『そのうち届くラブレター』は、ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020の美術展です。新型コロナウイルス感染症が流行する2020年の状況を踏まえ、展覧会場で展示 を行うのではなく、読む展覧会として、ブック(本)になりました。この特設サイトでは、本で紹介しきれない、映像作品や音声作品を掲載し、情報保障の新たな試みとして、音声と手話による鑑賞コンテンツを用意しました。

参加作家は6人。そして、この6人の作品や芸術に対し、8人と1組の表現者たちがそれぞれの方法で応答を試みます。また今回、イギリスの作家、ジェス・トム の ドキュメンタリー映画『Me, My Mouth and I』をウェブサイトで特別上映します。

横浜市庁舎で一部作品展示も行います。

キュレーター

金澤韻

1973年神奈川県生まれ。熊本市現代美術館など公立美術館での12年の勤務を経て、2013年に独立。これまで国内外での展覧会企画多数。トピックとして、グローバリゼーション、ニューメディアアート、そして日本の近現代史を扱い、時代・社会の変化とともに変容する人々の認識と、私たちに精神的な困難をもたらすものを捉え、問題解決の糸口を探る。近年の主な展覧会に、「AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき」(2019)「ウソから出た、まこと」(2019)「毛利悠子:ただし抵抗はあるものとする」(2018)(以上、十和田市現代美術館)「杭州繊維芸術三年展」(浙江美術館ほか、中国、2019)「こども時代」(パレ・ド・トーキョー、フランス、2018)など。


田中みゆき

1980年大阪府生まれ。東京都渋谷公園通りギャラリー学芸員。アートセンターなどに勤務後、「障害は世界を捉え直す視点」をテーマにカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画する。価値や評価が定まる前の表現を扱うプロジェクトを通して、表現の見方や捉え方を当事者や鑑賞者とともに再考する。近年の企画に、『大いなる日常』展(2017年、NO-MA)、『音で観るダンスのワークインプログレス』(2017年~19年、KAAT神奈川芸術劇場)、映画『ナイトクルージング』(2019年公開)、『オーディオゲームセンター』(2017年~)など。東京大学DO-IT、Google Rareなど障害や多様性をテーマとしたカンファレンスにも登壇。2018年より東京工業大学リベラルアーツ研究教育院非常勤講師。早稲田大学文学学術院博士後期課程在籍。


畑井 恵

1983年和歌山県生まれ。千葉市美術館学芸員。高校中退後、辻製菓専門学校、辻調グループフランス校シャトー・ド・レクレール卒業。パティシエとして2年間勤務の後、大阪大学文学部で西洋近現代美術史を専攻。大阪大学文学研究科博士前期課程修了、同研究科博士後期課程単位取得退学。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員を経て2015年より現職。現代美術を中心とした展覧会企画及び教育普及事業を担当する。主な企画展に「目[mé] 非常にはっきりとわからない」(2019年)、「小川信治-あなた以外の世界のすべて」(2016年)。公開制作やワークショップを通し、鑑賞者とともに空間をつくりかえていくプロジェクトシリーズ「つくりかけラボ」を企画担当。

ブックプロジェクトオンライン制作チームクレジット

アートディレクター : 米山菜津子
映像ディレクター : 玉田伸太郎
ウェブディレクター : 萩原俊矢
ウェブコーダー : 和田響子

手話通訳:瀬戸口裕子、和田みさ(美術と手話プロジェクト)